リースの主題が西に向かう訳


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印象派のリース - impressionism - No.7

始まりも終わりもない丸い輪のリースは「永遠」を表す。
ところが日本的感性で向き合えば、この自然世界は相対的であり、
無常であるから、「永遠」という輝きは存在しないのだけれど、
「変容」という輝きを見出すことができる。
変わりゆくものの儚さや余情に、心を共感させることができる。
絶対神を信仰する西洋のリースは、オリーブやヒイラギなどの常緑樹を使い
その永遠性を表そうとする。
自然乾燥の紫陽花リースは、光によって色を失い変化するけれど、
その先にまだ美を見出すことができる。
日本の美的感性にとっての「永遠」とは、変わりゆく中での「この瞬間」
なのである。

そういう日本の美意識を持った上で、西洋史観の美術芸術を咀嚼していけば、
日本人の死生観や文化の質と奥深さが浮き出されてくるはずである。
今、日本人の未来へのはっきりとした道筋が見えずに混沌としている中、
ひと時の迷いで歩を進めることは、ますます事態を悪くさせている。
いままでも、日本の歴史を大きく動かしてきたのは西からの風だった。
新たに、西の方角からこの国を観たときに、浮かび上がり掬い取った「日本」
とは何なのか、知る必要があると感じるからである。


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KiKusa
Botanical Art
by KiKusa-note | 2012-11-28 20:05 | KiKusa


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